こんにちは! 理系スタイリストのNAGです。
ファッションの正解は人それぞれ。
でもそれは科学(客観的データ)×心理(個人的嗜好性)で説明できます。
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すでにファッション業界では23-24年秋冬コレクションが発表されています。
また夏も来ていないのに、というなかれ。
ファッション業界を牽引するための循環サイクルなのです(さすがの私もこの仕組みに慣れてきました)。
というわけで、今回は私が毎週チェックしている繊研新聞でこの秋冬のトレンドに関わる業種のキーマンが考える市況についての記事から、「トレンドワード」が出てきたのでこれについて調べました。
すでに皆さんご存じかもしれませんが…今どきではないかもしれませんが…こうやって知識を少しずつアップデート(というかフォロー)していきたいと思います。
ミニマル(Minimal)
もともとの意味:最小(限度)の、極小の、極微の
ちなみに、ミニマム(minimum)も同じような意味ですが、意味合いとしては何かの基準値があってその中での最小限というもので、基本的に名詞を直接修飾する「限定用法」で使うもので、miminalの方は「限定用法」でも「叙述用法(述語的な用法)」でも使えるとされています。
起源としてはアート、デザイン、音楽などの芸術分野における1960年代前後から広まった「ミニマリズム」という、各種要素を必要最低限に削ぎ落とす指向性、表現スタイルのことを指します。
ファッション分野としては1990年代に主流となり、シンプルな形と色で構成されるアイテムでまとめたスタイルのことを指します。


センシュアル(Sensual)
もともとの意味:官能的な、肉欲的な、官能をそそる、肉感的な、好色な
a sensual person=好色家 というように、どちらかというと生々しい意味ばかりでてきます。
ファッションにおいても、海外のサイトを見る限り、最近賛否両論あるセレブリティーの大胆なドレスなどに関連するような、あまりポジティブではない意味合い、ありはそれを擁護するような意味合いで用いられているような気もしていて、ややセンシティブな表現であるような印象をうけました。
しかし、日本では、異性に媚びないヘルシーな色気、大人の女性が醸し出す色香というか、非常に優雅な感じのイメージで使われているように思います。


リーン(Lean)
もともとの意味:脂肪やぜい肉がない、均整のとれた、無駄のない
同じような意味のthin, slim, slender, skinnyも基本的には「痩せている、細い、薄い」ですが、thinは単なる細いという事実を述べる単語で、slim、slenderはポジティブな意味を伴います。
一方、skinnyは、「骨と皮だけ」というようなややネガティブな意味を伴います。
ファッション分野においては、もともと1930年代の丈の長い、細身のドレスや服装をlong&leanと呼んでいたそうですが、今は、縦に細長いIラインシルエットのスタイルを指します。

トムボーイ的(Tomboyish)
もともとの意味:おきゃんな娘, やんちゃ娘
Tomは人名のThomas(男性の名前:トーマス)の略ですが、16世紀前半までは「騒がしい男の子」という意味だったそうですが、16世紀後半には女の子のことを指すようになったそうです。
ファッション分野においては、アクティブでボーイッシュなアイテムで構成されたスタイルということになります。
韓国などでは比較的認知度が高いスタイルであるようです。
アーティザナル(Artisanal)
もともとの意味:職人技の、技工の
ファッション分野においては、ググるとMartin Margiela(マルタン マルジェラ)というデザイナーと彼が立ち上げたMaison_Margiela(メゾン マルジェラ)というブランドが真っ先に出てきます。
彼がもともと古着を組み合わせた芸術的ともいえるアイテムをデザインしたことからだそうですが、その精神が今も引き継がれているようです。
Fashionpressの記事にも幻想的で、様々な素材で創られた舞台衣装のようなコレクションが列挙されているのが見られますが、このブログでも書いた「アップサイクル」に近い概念かもしれません。
まとめ
ふう…疲れた。まだまだあるんですが、書ききれないのでまたの機会に。
ファッション用語は、形容詞で表されることが多いように感じますが、単なる単語の意味というよりも社会的な背景や価値観などが大きく反映されているような気がしました。
トレンドワードを感じながら旬のアイテムを客観的に見ることができると、潮流を俯瞰することができ楽しそうです。
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ちなみに、以下、脱線話ですが、私のブログの源泉である、繊研新聞。FPSS最後の授業で久野先生がファッション知識不足の私に勧めてくださいました。
最後の授業で、開業の指針が全く見えなかった、私にもとっつきやすいように、ある新規素材が掲載されている記事を例に挙げて「こういうところからきっかけを得てブログでも書いてみたら?」と提案してくださいました。
同期の方達に比べて私のファッション経験と知識が浅すぎることがずっとコンプレックスになっていた私にとって、このときまでファッションと科学がつながっているなどという考えは微塵もありませんでした。
なので、その言葉に励まされた私は嬉しくなって、思わず「それぐらいなら、私にもできそうです!」と答えました。
早速、帰りの東京モノレールで繊研新聞オンライン版の定期購読を申し込み、突貫工事でwordpressをなんとか起ち上げて第一回目の記事を作成することができました。
今回は、ファッション関係の記事を書きましたが、次回はリサイクルPETの原料供給事情についての面白い記事があったので、また、追ってご紹介したいと思います。
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