ファッション大好き!ではなかった私の今さら look back on

装いと私

こんにちは! 理系スタイリストのNAGです。

ファッションの正解は人それぞれ。
でもそれは科学(客観的データ)×心理(個人的嗜好性)で説明できます。
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世の中には色々なブランドがありますが、このブログで何度も書いているように、私はブランドに関して全くの無知でした。

なので、若い頃こんなブランドがあったよねー!的な話題にほとんどついていくことができません。

しかし、オシャレが好きな方は、新進気鋭のデザイナーが生み出す独創的なブランドのアイテムをお小遣いをためて頑張って買ってはオシャレを楽しんでいたんですね…。

当時の私は、そんな子を半分呆れて見ていたところが少なからずありました。

しかし今になって思うと、好きなファッションを身に着けることは、(自身が気づいているかどうかは別として)刻々と変わっていくその子にとって、その時にしか得られない体験です。

なぜ、当時はそれに眉をひそめていたのでしょうか…?
無意識に既存の価値観に囚われ、そんな洋服にお小遣いをつぎ込むなんて普通じゃないと思っていたのだと思いますが、深層心理ではファッションを謳歌する彼らを羨ましく思っていたのかもしれません。

今、私は子供が二人おりますが、いずれもまったくオシャレに興味がありません。

もし今後、特定のブランドの熱狂的なファンになったら、私も一緒に面白がれるようにしておきたいと思います。

さて、なぜそんな話になったのかというと、こんなブランドがいつも見ている繊研新聞のトピックスに上がっていたためです。

「キャンディストリッパー」23年春 70年代カルチャーのポップなアイテム

見ると、おやまぁ! 可愛らしいブランドだこと。

でも、そこそこ昔からあるブランドのようです。このブランドはどんな特徴があるのか、また最新シーズンにおいて70年代ファッションをどのように取り入れるのか、見ていきたいと思います。

Candy Stripper(キャンディーストリッパー)とは

1995年に板橋よしえさんというデザイナーが専門学校生のときに立ち上げたブランドで、
そのコンセプトは「NO RULE, NO GENRE, NO AGE」だそうです。

年齢に関係なく遊び心を忘れない自由な発想でファッションを楽しむ女性に向けたブランドです。

ぱっと見、10代~20代の女性向けという感じで、年齢に関係なく…というのはどうかと思ってしまうのですが、

どっこい、デザイナーの板橋よしえさんは昭和50年生まれ、2017年にはPUFFYの 大貫亜美さんと新しいブランド「ROMPUS」を派生したりしていて、彼らはもうすぐ50歳に差し掛かろうかとする年代です。そんな方たちが作っているブランドだったんですね。

しかも、いわゆるターゲット層に向けてデザインしているだけではなく、それらのブランドのアイテムをお二人ともとても自由で、若々しくポップな服装を自らカッコよく着こなしていらっしゃいます。
(*ほぼ日刊イトイ新聞のほぼ日手帳2021のサイトに板橋さんの記事がありましたが、同世代とは思えない可愛さ)

最新コレクションと元祖70年代ファッションとのガチンコ対決

このブランドはその前のシーズンでは2000年代を意識したコレクションを発表しているのですが、今回はさらに70年代までさかのぼっています。

70年代というと、もう私の親の世代であり、デザイナーである板橋さんも直接経験はされていないと思います。

noteにもそんな記事を書いていますが、明るい色使いで、大胆な柄模様などが特徴で、ベルボトムのデニムや、Aラインシルエットのミニワンピース、体にフィットしたニットやTシャツ、あるいはフリンジやレースなどを大胆に使ったデザイン、厚底シューズやブーツなどです。

比較すると、オリジナル70s テイストが暖色系でやや埃っぽいというか暑苦しい感じなのに対して、最新コレクションは全体的にクールというか、あっさりというか、都会的な感じに仕上がっているように思えます。

奇抜に思えるデザインも、比べてみると当時の方がよりエグみがあり、もしかすると孫の恰好をみて、おばあちゃん世代は「あらほんのり懐かしい匂いがするけど、イケてるわね」と思うかもしれません。

そんなおばあちゃん世代(つまり私の母親の世代)も、当時の母親(つまり私のおばあちゃんの世代)から、「そんな格好して!」と文句を言われていたそうです。

私は、一応ファッションの勉強をしたので、このブランドを実際に着こなす境地にはまだ至っておりませんが、少なくとも娘や息子がちょっとあり得ない恰好をし始めたとしても、

「あゞ、これも一つの輪廻転生なり」

と思えるようにして修業しておかなくてはなりません。