ペアのマネキンでファッションによる「新しいつながりの形」を表現

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こんにちは! 理系スタイリストのNAGです。

ファッションの正解は人それぞれ。
でもそれは科学(客観的データ)×心理(個人的嗜好性)で説明できます。
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マネキンは、フランス語のマヌカン(mannequin)が語源とされているそうで、「小人」「人体解剖模型」「美術・衣装店の人体模型」などという意味があるそうです。

今回は1934年からマネキン制作を手掛ける株式会社トーマネが、ペアで使用するマネキンをレンタルしているそうです。

マネキンが複数体ディスプレイされているのは良くある光景ですが、関係性まで表現しているものはあまりなさそうにも思えました。

普段、何気なく見ている店頭のディスプレイを意識するきっかけになりそうです。

マネキンで温かい関係性を表現した「Heartful」

実際に見てみるのが一番だと思いますが、このように、同性、異性、またペットと共に寄り添うようなペアのマネキンが紹介されています(引用元はPR TIMESのこの記事)。

これは必ずペアで用いるものらしく、どうやって洋服を着せるのかはわかりませんが、洋服のディスプレイに関する表現方法として、相手との関係性なども含めて共感を与えるようなコーディネートを提案できるというところに、工夫のしどころがありそうだと思いました。

服装がコミュニケーションのツールであること、また昨今、個人が大切だと考えている関係性の多様化について、痛感させられる製品です。

皆さんなら、どんな洋服を着せたいですか?

私も色々と想像が膨らみます…。

マネキンが果たす役割

製品をターゲットに向けて効果的にアピールする

ところで、マネキンの役割はなんでしょう?

私自身は、店舗でそこまでマネキンを観察したことはないのですが、そう思ってお店に行ってみると、かなりの頻度でマネキンが用いられていることに驚きました。

・製品を実際に身に着けたイメージを分かりやすく伝えることができる
・複数の製品を組み合わせたコーディネートを示すことで、より具体的なイメージを伝えることができる



さらにマネキン自体のイメージによって、

・製品のコンセプトやイメージを強調することができる

という効果もあると考えられます。

ちょっとデフォルメされた形のマネキン
唇がLEDで発光するマネキン
女性のリアルな生活を意識した体型を有するマネキン
イヤリングやバッグ、靴などのアイテムを付けることができるマネキン

利用者側の利便性を高める

マネキンを採用する側、使用する側の立場に立った視点も組み込まれています。

まず、マネキンをレンタルで提供することにより、保管やメンテナンスなどが不要で、必要な時に旬なイメージのマネキンを取り入れることのできるシステムになっています。

また、着付けの手間をできるだけ減らす工夫もされています。

足が曲がり、腕が上がることで着付けやすいマネキン

使用後のリサイクルシステム

また、回収したマネキンはできるだけ修繕しながら使い、廃棄の場合も、素材毎に解体し、セメント製造時の燃料やリサイクルされるそうです。

昔、粗大ゴミとして大量のマネキンが廃棄されているのを見たことがあり、ゾッとした経験がありますが、少なくともこの会社ではそういった廃棄のルートは回避されているようです。

マネキンを意識して店舗のディスプレイを見ると面白い発見があるかも

マネキンに特化した企業というのもあるんだな…ということが分かりました。

当たり前のように普及しているB to B製品が、世の中には結構あり、それに特化した企業が沢山あります。実は私の会社もそのような製品を作っています。

ニッチな努力を重ね、当たり前を少しずつ改善していく姿勢は、似たようなものがあるなと感じました。