デザイナーズ型紙で特別な手作り服を

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こんにちは! 理系スタイリストのNAGです。

ファッションの正解は人それぞれ。
でもそれは科学(客観的データ)×心理(個人的嗜好性)で説明できます。
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私の小さい頃、母はたまに手作りの洋服を作ってくれました。

そして、私自身も洋裁は結構好きで、中学生ぐらいからは、初心者向けの本を買ってきては、色々なものを作りはじめ、数年後には図書館で「装苑」を借りてきては、少し難易度の高い服にも挑戦するようになっていました。

服を作ろうとすると、否応なしに手芸店に足を運ぶことになり、その際、市販の型紙があることも知っていました。

子供が出来てからも、たまに子供服などの市販型紙を見ては、買おうか買うまいか迷いましたが、実際、型紙を当てて布を裁断するという工程が一番大変かつ重要で、頭を使うところだと思うので、やるのは小物程度で、洋服まではなかなか手が出せず、今に至ります。

数年前に作った小物類(ダイニングチェアのカバーと子供のレッスンバッグとクッキングミトン(刺繍もしたな….)



今回の記事は、そんな市販型紙における話題です。

ハンドメイド市場はどうなっている?

冒頭に記載したように、私はもう何十年も服は作っていません。

安価でかつ凝ったデザインの既製服が氾濫している昨今、わざわざミシンで高い生地を買ってきて、時間をかけてメンドクサイ洋服を作る人が現在増えているのかどうか気になります。

その一方で、ハンドソーイング以外のハンドクラフト、例えばレジンアクセサリーや、ミニチュア雑貨、DIYなどは次々に便利な道具や新しい素材が開発され、さらにそれを個人で気軽に全世界に向けて公表できたり、安心して販売できるプラットフォームがあり、それらを楽しむ人は確実に多くなっているようにも思います。

さらに、それに負けじとミシンのレンタル、レンタルスペース提供などもあると聞き、ハンドソーイング人口を増やそうという流れがあります。(ちょっとググッたらこんな良いサイトがあったので勝手にリンクを貼ってしまいました。2021年の情報です)

そんなわけで、ハンドメイド好きの方向けに様々なビジネスがあり、大まかにはこのような市場で構成されていると考えて良さそうです。ハンドメイド市場はどうなっているでしょうか?

一般社団法人和文化推進協会「ハンドメイドチャンネル」 HPより、ハンドメイド業界カオスマップを引用

一般社団法人ホビー協会が毎年発行している「ホビー白書」においてちょっと古いのですが、2014年のホビー市場全体の市場規模は約2兆円。うち編物、織物、趣味工芸、洋裁・和裁、日曜大工などのクラフト市場は8700億円、さらに洋裁・和裁の市場規模は約その1/20程度の400億円だそうです。

ST(Shopping tribe) より引用した ホビー白書2014年資料

しかし、これのデータを見るとミシンや生地などの売上は、2020年4月頃から急に増大しており、さらにDIYに挑戦する時間が増えたという人が一定数いることからこのコロナの巣ごもり需要において、改めてあるいは新たに洋裁にチャレンジする人が増えたというのは間違いなさそうです。

NINT HPより引用
NINT HPより引用
マイボイスコムのHPより引用 インターネット調査2021年1月1~5日     【回答者数】10,002名より集計

この型紙の特徴

本日の記事は「ユザワヤ」という大型手芸店が新たに打ち出した型紙についてです。

ジャンフランコ・フェレというイタリアのブランドでモデリスタ(デザイナー)を務めた宇野瑞代さんという方が監修した型紙とのことです。

そんなすごい人が監修し、既存のオーソドックスな形ではない個性的なデザインであるにもかかわらず、構成はシンプルで直線縫いがメインになっているため初心者の方でも挑戦しやすくなっている点。また、2種類の生地を使うので、組み合わせによってオリジナル性の高い自分だけの一着ができあがる点が特徴になっています。

さらにこの宇野さん自らが解説するレッスン動画もセットでついて、220円(税込価格)だそうです。

細かい布の始末など、結構、図での説明だけでは、わかりにくくて困ったりすることも多いのですが、動画で作り方を説明してくれていたら、かなり挑戦しやすいですね…。

ハンドソーイングの今後

冒頭でも示したように、手作りの洋服を作ることは、全然経済的でもなければ効率的でもないため、どこに価値を見出すかというと、主体性だったり、達成感だったり、ぬくもりだったり、独自性だったりするのではないかと思います。

この1972年(私が生まれる1年前ですね..)の報文でさえ、ソーイングが好きであっても、ほぼ同様の理由で腰が重いということが言えます。

(1)洋裁は教えてもらったものの、日常的に洋裁はしていない
(2)洋裁のイメージは、「経済的で、自己実現の喜びがあるのはわかるが、難しくて、たいしてファッショナブルでもなく、時間がかかるのでメンドクサイ」というもの。

だから、
(3)簡単で時間がかからないサービスが必要
(4)ファッションと自己実現の喜びを同時に満たすサービスが重要

そう考えるとこの方向性は正しく、今後、「より簡単で、よりオシャレに見える。でもそれを短時間で自分でも作ることができて、深い充実感が得られる」ハンドソーイング製品およびサービスの提供について、もっと掘り下げることができそうな気がします。