こんにちは! 理系スタイリストのNAGです。
ファッションの正解は人それぞれ。
でもそれは科学(客観的データ)×心理(個人的嗜好性)で説明できます。
是非、私と一緒に、「あなたが本当に着ていて自信の持てるコーディネート」を探してみませんか?詳細はこちらの診断メニューをご覧ください。
またお申込みやご質問はこちらのお問い合わせからどうぞ。
***
「Dcollection」は30代からのメンズファッションECサイトです。
男性向けに特化し、オシャレを徹底的にマニュアル化、理論化することで迷える中堅男性にまずは定番を知ってもらうという目的に特化したブランドです。
見ているととても面白かったので、ご紹介します。
EC×メンズの可能性に乗っかり、購入への動線をスムーズに
「Dcollection」を運営しているのは株式会社ドラフトで、2009年創業の福井県にある企業です。
サイトを見ると、まず服の紹介よりも、体型やシーン、トレンドの分類による「悩みや目的からコーディネートを探す」というところから始まります。
あるいは、その下に、スタイリストに相談するというボタンもあります。

そして、例えば、「がっちり・ぽっちゃり」というボタンをクリックすると、「ぽっちゃりさんをスマートに見せる休日コーデ」とか「がっちり体型さんにおすすめなダークトーンコーデ」などというコーディネート写真がずらりと並んだページに飛びます。
つまり、この段階においても、まだ具体的なアイテムの紹介がありません。コーディネートの説明はお悩みの解決に特化したワードが並びます。

しかし、その中からいいなと思うコーディネートをクリックすると、女性スタイリストさんのコメントと、モデルの男性の体型や年齢データが詳細に記載され、最後に、モデルが着用している服がテキストリンクとして掲載されています。
ここでようやく具体的なアイテムにたどり着きました!
しかし、それだけではありません。
そのアイテムの着こなし例や、トレンド感、サイズ感や、コーディネート案などの情報が、男性バイヤーや男性スタッフによる語りかけるような文体で記載されています。
また、コーディネートによっては、ガチャ(ランダムな確率)的に、セット買いもでき、スタイリストによるコーデ提案サービスの紹介も表示されます。
つまり、これらを見てもまだわからないアナタは、スタイリストに相談してみたら?というわけで….
とにかく、ファッションに苦手意識のある男性に向けて、ありとあらゆる説得材料を準備し、購入の意思決定が揺らぐであろう分岐点において、離脱を防ぎ、スムーズに購入に導く見事な動線が準備されています。
脱帽としか言いようがありません
…..これは、流行るわ。
特に私の周囲の男性はおそらく、自分が欲しいファッションアイテムを検索ワードを使いこなして通販で積極的に探すような方はいません(あくまでも自論ですが)。
また、実店舗でも、自分の気にしているコンプレックスの相談に乗ってもらいながら、アイテムを一緒に探してくれるような丁寧な接客を望んでいるような方もいません(これもあくまでも自論ですが)。
彼らにとって洋服を買うという行為はひどくハードルが高いことが多く、服なんて別にそんなに欲しくなかったけど必要に迫られて、とか、身につけないと犯罪になるから仕方なく、といった風な態度で、誰の干渉も受けずに無作為に服を選び取り、さっさとお会計をして帰りたい といったものに見えます(これもあくまでも…)。
とはい、実はやっぱり内心気にしているのだと思います(これも…以下同文.)。
そういう屈折した思いを誰にも知られず、でもやっぱりどうせ買うならカッコよく着こなしたいという欲求に、このサイトはズバリ応えてくれています。
戦略を見れば一目瞭然
そう思って、コンセプトを見ると、明快にそのあたりが記載されていました。
1. 沢山のコーディネートから「なりたい自分」を選べばOK
2. とびきりおしゃれな服よりも「あなたに似合う服」
3. リアル店舗の様な接客 ネット特有の不安をサポート
目標にブレがありません。
また、EC×メンズファッションの可能性と相乗効果を狙った市場調査にも抜かりがありません。

専用アプリや先述したスタイリストによるトータルコーディネートサービスなど、様々なタイプの男性に対して、フィットするお買い物スタイルを提案できています。
30代以上の年代にやさしい、ポータルサイト設計
実は、インスタグラムなどでは、インフルエンサーや各種ブランドサイトが既に同様のコンセプトで多くのコーディネート提案をしています。
しかし、これらの膨大な情報を取りに行って、それを自分のファッションに活かせるのはおそらく20代まででしょう。
30代以降にとって、情報が集約されたこの「Dcollection」はとてもありがたい存在なのではないかと思いました。
私が男性だったら多分利用します
特定の男性に対する偏見にまみれた今回のブログですが、実は痛いほどその気持ちがわかるからこそのキツイ表現でした。申し訳ありません。
でも多分私が男性だったら、このサイト…夜な夜なチェックしては、密かに利用してしまうだろうな…と思いました。
男性も屈託なくオシャレを楽しめると面白いと思うのですが、天邪鬼な心をどうやって楽しさや喜び、満足感へと変えていけるかがECサイトやスタイリストの腕の見せ所といったところでしょうか。