こんにちは! 理系スタイリストのNAGです。
ファッションの正解は人それぞれ。
でもそれは科学(客観的データ)×心理(個人的嗜好性)で説明できます。
是非、私と一緒に、「あなたが本当に着ていて自信の持てるコーディネート」を探してみませんか?詳細はこちらの診断メニューをご覧ください。
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2022年8月26日付の繊研新聞の記事に「ビームスのアバター用衣装を記者が「試着体験」 リアルな接客に心動く」とありました。
以前の記事でアパレル産業におけるメタバースでの普及について取り上げましたが、「まるでリアル店舗のような体験であった」とのこと。
そうなんだ…。
「アバターが着る衣装とはいえ試着から購入につながり、ロゴ入りTシャツなど、13~17の5日間で700円~2500円のアイテム数十点が売れた」とのこと。
皆さんの意見も聞いてみたいので、もう少し自分でも良く理解したら、いつかTwitterでアンケートもやってみようと思っています…。
「バーチャルマーケット2022サマー」におけるビームスのバーチャル店舗
ビームスは、8月13~28日にVR(仮想現実)空間で開かれるイベント「バーチャルマーケット2022サマー」に出店し、D to A(ダイレクト・トゥー・アバター)商品としてアバター用衣装を販売したそうです。
自社の商品であるロゴ入りTシャツやワンピース、パンツとスニーカーのセットなどを3Dモデルとした7商品だそうです。


本格的に楽しむには、VRゴーグルとコントローラーを購入し、アバターと自分の動作を連動させることができます。

今回の記事では、それを体験することで、リアルな面白さにつながったようですが、カリスマ的な人気を誇るショップスタッフらとのコニュニケーションについてもポジティブな評価が書かれています。
メタバースを使った社会実験
アバターはある程度自分で自在に作成できることが多いと思います。
公序良俗に対する規制が設けられると思いますので、通常はメタバースの住人に何らかのポジティブな印象を与え、かつ自分が好む特性、あるいは自分と同じ特性を持っているアバターを作成するというのが自然な行動かと思います。
そんな観点で作られたアバターばかりのメタバースで、アパレルアイテムを購入して思いのままに着飾ってその世界を楽しむというわけなのですが、
楽しむ…てどうやって?
どの記事を見ても、主催者側の意図としては、具体的な効果を示すのではなく、まずは参画者へのプラットフォーム(サイトには「きっかけ」というワードが記載されていました)を提供し、その可能性について体験してみてくださいというようなニュアンスを感じました。今回の取り組みを通して、誰もが思いがけない化学反応を期待しているのではないかと思います。
余談ですが、この「バーチャルマーケット2022サマー」を見ていて、私は2001年の「インパク(インターネット博覧会)」を思い出していました。
あれは、当時「IT革命」を”イット革命”と読んで失笑を買った森内閣時代に政府主導で様々な自治体や企業を招いて行った取り組みですが、結局当時はインフラが整っていなかったことで、動作が重く、あまりパッとしませんでした。
とはいえ、それが功を奏したかどうかは別として、当時思い描いていたことはすべて当たり前になり、現在に至ります。
それもあって、わからないなりに無視できないので、各企業とも、できるだけ早めに関与しておきたいと考えているのではないかと思います。
一方、余談ですが、私が毎日聴いているpodcastでは、メタバースについて、まだ未知数の可能性を秘めた領域ではあるとしながら、現在の状況は、まだ現実社会や価値観の縮図でしかないことに触れ、いっそ、昆虫の世界のメタバースなど、これまでの常識を覆す取り組みができてこそ、本当の意味の可能性が見えてくるという話にすごく興味を覚えました。
メタバースに何を求めるのか
私たちはメタバースに何を求めているのでしょうか?
会社から帰ってきて、まるでクラブに行くように、あるいは旅行へ行くように夜にネットにつなぎ、着飾ったアバターを駆使して非現実的な仮想空間で楽しみお金を使い、その記憶と購入物をセーブしてから、翌朝、現実の自分は再び会社に行く….。
アバターを通して、本来であれば会うこともなかった人やモノに触れ、アバターの経験値を高めることで生身の自分に対して大きな達成感が得られるかもしれません。
限られた時間の中で、2重社会に生きがいを求めるということは、想像するだけで、なかなか体力がいりそうですね。