こんにちは! 理系スタイリストのNAGです。
ファッションの正解は人それぞれ。
でもそれは科学(客観的データ)×心理(個人的嗜好性)で説明できます。
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よく「死んだら遺灰を〇〇に撒いてください」とか聞きませんか?
通常は壺にいれて「お墓」に入れるそうなのですが、そこに入りたくない人は、これも調べると、樹木に撒いたり、海に撒いたり、あるいは宇宙に撒いたりすることも可能だそうです。
大体、20万前後から、250万円(月に撒く場合)までちょっと調べると、そのぐらいでやってもらえるそうです。
一方、前回の記事にもあったように、ダイヤモンドにするという選択肢もあるようです。
「死んだら遺灰をダイヤモンドにしてください」これもなかなか面白いお話です。
今回は遺灰ダイヤモンド(メモリアルダイヤモンド)の製作を行うLONITÉ(ロニテ)について調べました。
(内容が「死」に関わること、また私のふざけた死生観や本技術に関する独自見解が記載されている可能性があるので、不快な方は閲覧を避けてください)
人間も炭素からできている
人間の体内組成人間の身体は、その60%が水分で、それをのぞくと炭素原子が50%。 酸素原子が20%、水素原子が10%、窒素原子が8.5%、カルシウム原子が4%、リン原子が2.5%、カリウム原子が1%です。
これを知ると、私たちも有機物なんだな…とつくづく思います。
死んだら、燃やして二酸化炭素にするのではなくて、マントルにでも放り込んでもらえばまたいつの日か何かの資源になって役に立てるかもしれないと思うことがあります。
とはいえ、現在、基本的には火葬がスタンダードになっています。
火葬は800~1200℃で60-70分処理するそうですが、これで私たちは骨になります。
骨の重さは体重の約15%~20%程度ということなので、個人差はあれど2-3㎏ぐらいです。
都市部などでは1㎏程度、多いところではそのすべてを骨壺に入れてお墓に入れるのだそうです。
では、この遺骨の成分はなんでしょうか?

無機質成分は、主にリン酸カルシウムから、有機質成分は、主にコラーゲンなどのたんぱく質から構成されます。
このたんぱく質が炭素源です。
遺骨(遺灰)からダイヤモンドを作る
たまたま見つけたのはこのスイスのLONITÉでしたが、アメリカのLifeGemが2002年、最初に発明した技術だそうで、米国特許も取得していました。他にもスイスのALGORDANZAなども取り扱っています。
もしかするとスイスの企業はアメリカからライセンスを取得したのかもしれません。
技術情報がもっとも詳しくというか赤裸々に掲載されているのが、LONITÉです。人によっては、こんな情報は必要ないのかもしれませんが、私はこのスタンス、大好きです。
というわけで、この記事はLONITÉから引用させてもらいました。
とにかくこの動画を見ると、前回の記事のHPHT法が良くわかりますので是非一度ご覧ください。
大体200g程度の遺骨から、ダイヤモンドを作成してもらえます。
亡くなったペットなどの遺骨からでもできそうですね…。
炭素の精製
2700℃、6万気圧で、83時間(約3.5日)をかけて炭素を精製し、不純物を除去し99.99%の炭素にしていきます。
ダイヤモンドの結晶化
この炭素から、0.5 – 1.0mg / 時間というごく微量ずつダイヤモンドの結晶化を進めるため、1カラット(0.2g=200mg)を作ろうとすると、200~400時間(10-20日間)かかります。
その間、停電があるとダメなので、非常用電源も準備しているとのこと。すごい。

不純物が個性となる
完全に不純物を取り除けば、無色透明のダイヤモンドができ、その工程分、価格は高くなります。
しかし、その不純物が故に色調に個性が出るようです。
不純物の正体はN(タンパク質)だそうです。この量によって、褐色味が異なるそうです。
なんか面白いですね。
思わず、その色と故人の特性や人生を関連付けてしまいそうになります。

カットも豊富で、カットしない原石のままであれば通常価格の20%引きだそうです。

無色透明処理をしない自然な色(ナチュラリーアンバー)で上記カットをして0.25カラットで319,000円からで、添加物を加えることで様々な色にすることもできます。

“A Diamond is Forever”
“A Diamond is Forever”というフレーズは、アメリカにおける1947年デビアスグループの広告代理店から打ち出された名キャッチコピーです。
日本語に訳すと、「ダイヤモンドは永遠の輝き」となり、聞いたことがある方もいらっしゃるのではないかと思います。
時を超えて輝き続けるダイヤモンドと、「愛」の永遠性を関連づけ、ダイヤモンドの付加価値を一般に広く浸透するのに大きく貢献しました。
多大なエネルギーをかけて個人の欠片を結晶化させたダイヤモンドは確かに物質として、地球が存在する限り、ほぼ永遠に存続し続けるでしょう。
ビジネスとしては面白い試みですが、なかなか奥の深いお話でした。