こんにちは! 理系スタイリストのNAGです。
ファッションの正解は人それぞれ。
でもそれは科学(客観的データ)×心理(個人的嗜好性)で説明できます。
是非、私と一緒に、「あなたが本当に着ていて自信の持てるコーディネート」を探してみませんか?
詳細はこちらの診断メニューをご覧ください。
またお申込みやご質問はこちらのお問い合わせからどうぞ。
***
最近、東京に行ったとき、電車の中でミニ扇風機を当てている方を数名見かけました。
すごいな…と単純に思いました。一人に一台の世の中になったものだと….。
今回、この記事を見て、この猛暑に際し、空調服の〝普段使い〟を意識した商品開発・PRを頑張っていることに驚きました。
すでに、私の職場では、屋外で働く方には必須で着用していただいて、やはりあるのとないのとではかなり環境に違いがあるようです。
ただ、出力全開にすると、マシュマロマンのようになり、私が、社員の方に借りて着させていただいたときに大笑いされました。
というわけで〝普段使い〟は難しいのでは?と思っていたのですが、そうでもないようです。
今回は空調服について、そして普段使いの空調服について、調べました。
空調服とは、そしてその効果
空調服™(ファン付ウェア)は、ソニーを退社し、株式会社セフト研究所を1991年に立ち上げ、ブラウン管オシロスコープ(電位変化を測定する装置)の開発と販売で業績を伸ばしていた市ヶ谷弘司氏が、着想、独力で発明した製品です。

2004年から空調服販売のために株式会社空調服という会社も設立して、今も開発・販売業務を継続されています。
私は以前、彼の著書を読んだことがあるのですが、当初は水の気化熱を使って作ることを構想していたのですが(そのときはベスト状の服にいっぱいチューブがついていた)、それだとびしょびしょになってしまうとのことで、ファンを付けることを思いついたそうです。
HPにも「身体と衣類の間に、大量の風の流れを体と平行につくり、汗の気化を促進させて体温と体感温度を下げる」ということを実証したデータなどが掲載されています。


聞くだけだと、そんなの当たり前じゃないか と思ってしまいそうですが、ファンの大きさや効率的に風を循環させるための機構、バッテリーの選定などで、かなり苦労されたようです。
また、当初はその異質な形態から、受け入れられるのに時間がかかりました。
さらに、爆発的な人気とともに今度は模倣品の問題に悩まされました。
破損しやすい、値段がピンキリである..など色々話を聞くのですが、純正品でないものがかなり出回っているという印象です。
純正品は、ウエアが6000円ぐらいから、そしてそれに15000円からあるファンとバッテリーを購入して取り付けて使用します。
普段使いの空調服ラインナップ
というわけで、かなり作業服寄りの空調服なのですが、冒頭で記載したように色々なシーンでも使える普段使いの空調服を自社開発、さらに各種ブランドと協業開発しているようです。
スポーツシーンでも空調服を スポーツブランドとの協業品
アディダスやナイキなどとコラボレーションしていたようなのですが、現在はミズノエアリージャケッ)とアシックス(AIR CONDITION WEAR)が市販されています。これはウインドブレーカーに空調機がついているような仕様で、ファッション性はそこまでありませんが、スポーツ観戦やアウトドアアクティビティー、ウォーキングなど活用頻度は高そうです。
ただ、ダントツでファッション性の高いものはナイキでした。
NIKE X OFF-WHITE のコラボジャケット

オフホワイト(OFF-WHITE c/o VIRGIL ABLOH) というイタリアのストリート系高級ファッションブランドとコラボレーションしたものです。
かなりカッコイイデザインになっていますが、2021年ごろに販売されていたようで、今はメルカリなどで見かけます。
バッテリーの仕様が今も変わらず互換性があれば良いのですが…。
営業周りも涼しく メンズブランドとの協業品
AOKI、「タケオキクチ」などのメンズブランドとの協業品もありました。
アウトドア、スポーツ観戦などと書かれてはいますが、スリムで薄型のベストタイプです。おそらくスーツの下に仕込んだりすることを想定しているのではないでしょうか?
たしかに、いかにも「着ています」というものではなく、縁の下の力持ちとして頑張ってもらうアイテムのように思いました。
AOKI クーラーベスト

輻射熱の影響を受けやすい子供に 子供服メーカーとの協業品
子供は汗をかく能力が未発達で、体の表面から熱を逃がすことで体温を調節しているのだそうです。また、大人よりも体表面積が大きいとのことで、周囲の熱環境の影響を受けやすいのだそうです。
つまり、気温が体温よりも高いと体の熱を放散させにくいという特徴があります。
また、地面からの照り返しなどの輻射熱にも影響を受けやすいため、熱中症のリスクは大人よりも高いと言われています。この猛暑は体力的にも厳しいことが予想されます。
空調服は結構アイディアとしては良いものであるように思いました。
フィス、ナルミヤ・インターナショナル、ダッドウェイなどで採用されているようですが、今回特に可愛らしいのを見つけました。

また、小さなお子さんを持つママやパパのためのリュック(お子さん用品を沢山持ち歩かなくてはなない親御さんのための子育てリュック)、抱っこ紐、ベビーカーシートなどにも採用されていて、確かに真夏でもお外で遊びたいお子さんと一緒に、あるいは日々のお買い物や通院などでお子さんを同伴しなければならない場合にぴったりです。
ハイファッションも注目 ハイブランドとの協業
2016年の情報ですが、こんなTwitterを見つけました。
【adidas Y-3ヨウジヤマモト×空調服】
6月パリで行われたY-3春夏コレクションに弊社ファン、バッテリーを提供しました。Y-3 SS17 show movie(9’12”から)https://t.co/RCSmSdEVji pic.twitter.com/dTWCuuXIZM— 株式会社空調服_公式 (@9229COOL) September 1, 2016
アンリアレイジのコレクションに採用されたという、こんな記事も…宇宙服だよねこれ??

空調服がスタンダードになるでしょうか
ロングスカートの中に扇風機の風を当てて涼んだりした経験、ありませんか?(私だけでしょうか?)
そんな方にとっては、確かに一度着用すると、なぜこれが今までなかったかと思うほどに涼しいです。
ファンはおそらく大きい方が良いのだと思います。
ただ、バッテリーは日々軽く小さくなっています。また有機ELや太陽光発電、さらにファンなしの送風機構なども日々発達しています。
これらを結集させると、今後、もっとすごいものができるのではないかと期待しています。