こんにちは! 理系スタイリストのNAGです。
ファッションの正解は人それぞれ。
でもそれは科学(客観的データ)×心理(個人的嗜好性)で説明できます。
是非、私と一緒に、「あなたが本当に着ていて自信の持てるコーディネート」を探してみませんか?
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女性か男性か…生物学的ではなく、性自認(こころの性)が複数の性のあいだで揺れ動くことをジェンダーフルイドと呼ぶそうです。
fluidというと流体のことを指すので、「流動的な性別」という訳が適当でしょうか。
年をとったからでしょうか?あるいは泥臭い研究開発業務をやっているからでしょうか?理由は定かではありませんが、そういえばいつのまにか日常生活において、私は女性か男性かというのをそこまであまり意識しなくなったなと思っています。
あえてカミングアウトしている人は、例えば恋愛とか、あるいは性癖とかそういうことを意識せざるを得ない比較的若い時期に、自分がどちらの性別か定まっていないことを強く自覚するのかもしれません。
心の性別が流動的になるということは、生物学的に、特に異性との交流が活発な時期において他人の気持ちを読み取って柔軟に対応するためのスキルが重要になり、コミュニケーションのあり方がますます問われるのではないかと考えます。
また、これまではこの概念さえなかった時代に悩みながら生きてきた方にとっては、ありのままの自分を表現することができる良い機会がようやく訪れたわけで、我々のような年代は、これまでの古い概念を捨て去る必要があります。
ファッションが、自身の「今の気分」を表現するコニュニケーション手段の一つだと考えると、日々移り変わる性自認に追随したデザインは今後もっと増え、概念の定着が進んでいくことでしょう。
今回は、私が誰でも着れそうで、いいなと思ったジェンダーレスブランドをいくつかピックアップしてみました。
BAAKU
ジェンダーレスブランドは、どうしても無難な色味とデザインに偏りがちで、男女ともに違和感なく着ることができるオーバーサイズのトップスとパンツスタイルを豊富なサイズ展開で提案しているものが多いように思います。
しかし、このブランドはかなり性差における自由度の高さを感じます。
Lookbookでは、男性のたおやかなワンピーススタイルやスカートスタイルと、女性の無骨なプリーツスカートスタイルとが面白い対比を作っています。

albino
アルビノというのは遺伝的にメラニン色素を作れない体質の生物のことを意味していますが、このブランドは完全にモノクロアイテムだけで構成されています。
そのため、カットやドレープに特徴的なアイテムを駆使した、レイヤードスタイルでシルエットの美しさを強調しています。
どちらかというと、スカートを男性がきれいに履きこなすためのブランドといっても良いかもしれません。メンズスカート、モード系スタイルというタグが付いています。

beautiful people
Woman、Manアイテムに加え、Everyoneアイテムも用意されており、男女とも無理なく着れそうなデザインのアイテムが沢山あります。
レザージャケットから、リゾートで履くようなルーズなハーフパンツ、民族的なポンチョ、Beatlesが着ていたような少し懐かしい形の細身のスーツなど、かなりバラエティーに富んでいて、見ていて楽しくなります。

The Phluid Project
アメリカのブランドです。
今回、この記事に掲載されていた男性の肌見せアイテムに非常に近いです。

大胆なカットのニットトップスを男性モデルが着用していますが、男女の区別なくどちらも楽しんでほしいということで確かにWoman Manの区別は完全に撤廃されています。
Queenのフレディ・マーキュリーの衣装を彷彿とさせる肉感的なデザインです。

『僕、ときどき彼女』WWS×JOURNAL STANDARD relume
「作業着から生まれたスーツ」というものですが、最近ジャケットとパンツの形をしつつ、伸縮性のあるポリエステル素材でできているスーツをスポーツブランドで見たことがあります。
私のような仕事をしていると、正直これで出張も内勤も軽作業もすべてOKのような気がします。価格も手ごろです。
男性と女性がシェアできるということで、会社のユニフォームとしても最適とのこと。確かにそうだなと思います

ジェンダーレスデザインは今後もっと多様化する
以前、ジェンダーレスブランドを見たときには、そこまでいいなとは思えませんでした。それは上述したように無難なアイテムに収まっていて、面白味を感じなかったからでした。
今回、改めて再度探してみると、沢山の個性的なアイテムが増えたにも関わらず、逆に敷居が低くなったように感じました。
男性のスカートスタイルもそこまで違和感を感じなくなっています。
私でさえ、そのように感じるということは、数年後には普通に男女ともに色々なアイテムを思い思いに着こなして街を闊歩している日が普通になっているのではないかと思いました。