こんにちは! 理系スタイリストのNAGです。
ファッションの正解は人それぞれ。
でもそれは科学(客観的データ)×心理(個人的嗜好性)で説明できます。
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今やマスクを着けていないと外に出られないような状況になっています。
ウイルスは非常に小さいため、本来はかなり小さな隙間であっても通り抜けてしまうので、マスクだけでは不十分ですが、日常生活との兼ね合いで、現在マスクの着用が最も現実的な予防対策です。
昔はマスクというと、分厚いガーゼマスクでしたが、花粉やPM2.5などと呼ばれる2.5µm以下の微小粒子状物質の問題、さらに昨今のコロナウイルスの蔓延によって最近は不織布と呼ばれる素材でできているマスクが大半を占めています。
今回はこのマスクと不織布について調べました。
マスクの素材と製造方法
先述したようにマスクは鼻と口を覆ってしまうので、通気性も確保しつつ、かつ微粒子やウイルスを遮断しなくてはなりません。
したがって、マスクも1枚ではなく複数の不織布で構成されています。家庭用マスクは通常3層からなっているものが多いようです。
素材もポリプロピレンが多いようです(私が使用しているのはかなり安価なタイプです)



分解してみると、かなり薄い不織布2枚で、やや厚めの不織布1枚を挟んでいます。


同じ不織布ですが、作り方が異なっているものと思われます。
調べてみると、薄い方は「スパンボンド法」と呼ばれる手法で製造されています。
この方法は樹脂を溶かして紡糸した長繊維を、紡糸ノズルから直接ネット上に積層させてエンボスロール熱圧着(これによって、表面のボツボツができています)などを用いてシートを作る方法です。これは引張強度が高く、大きな粉塵などのフィルターとしての役割をしつつ、通気性や快適性を確保しています。

そして厚手のフィルターの方が、おそらくメインのフィルターだと思いますが、こちらは「メルトブローン法」と呼ばれる製法で作られています。

この方法は樹脂を溶融して紡糸ノズルの周囲から高温の熱風を使って繊維を噴射するため、微細な繊維がシート状に積層されます。スパンボンドの繊維より1/10程度((1~10μm)のため、この方法で得られたシートはマスク以外にも様々なフィルター素材に用いられます。
マスクの生産状況
マスクの生産数量推移と、在庫状況が一般社団法人 日本衛生材料工業連合会のHPにまとめられていました。
これを見ると、誰もが容易にわかることなのですが、2019年12月初旬に, 中国の武漢市で第1例目の感染者が報告されてから, わずか数カ月ほどの間にパンデミックと言われる世界的な流行となった新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響によって、国内のマスク在庫が2019年逼迫しています。
そして翌年からは輸入で国内生産を補い、国内生産を倍増して対応しました。
2021年には160億万枚ものマスクが生産されています。すごい…。


No mask no lifeからの脱却
コンビニエンスストアのおにぎりでさえ、年間の販売量は約30億個といわれていますので、マスクの生産量のすごさがよくわかりました。
これも日々使い捨てになっていますが、医療用廃棄物になるのでリサイクルは難易度が高そうです。
使い捨てではない高機能シールドの開発….ではなくて、早くマスクのいらない世の中になればいいのですが…。