こんにちは! 理系スタイリストのNAGです。
ファッションの正解は人それぞれ。
でもそれは科学(客観的データ)×心理(個人的嗜好性)で説明できます。
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私は車通勤なのですが、これにそっくりな制服を着た学生さんたちが毎朝登校していて、女の子のスラックス、可愛いな..。と思って毎日見ています。

制服については色々賛否両論あります。
私も高校生、中学生の子供がいますが、いずれも制服を着て投稿しており、一長一短あるなと思いますが、制服制度という範疇において、少なくとも女の子の選択肢は広がってきていることがうかがえます。
ところで、このように制服を個人の意思で選択できるようにしている学校は全国でどのぐらいの割合で存在するのでしょうか?
調べてみると、TSUTAYAなどのプラットフォーム事業、Tポイントなどのデータベースマーケティング事業を行っているカルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社(Culture Convenience Club :CCC)の関連企業であるCCCマーケティングとTポイント・ジャパンが取り組んでいる学校総選挙プロジェクトで2021年9月の集計結果が出ていました。
今回は、これらについて、少し調べてみました。
制服におけるLGBTQ(性的少数者)に対する配慮の高まり
こちらの記事で、LGBTQに配慮し、中学生向けで詰め襟・セーラー服からブレザーへの切り替え需要が増加したという記載がありました。
詰襟はもともと陸軍士官が身に着けていた制服でしたが、男子学生に採用され、定着していきました。
またその後、女子学生の増加を受け、海軍水兵の制服がセーラー服として採用され、定着しました。
慣習的に現代まで採用され続けていますが、その役割も機能もすでに形骸化されているとは思います。
個人的な感覚として、私が学生の頃よりもブレザーの普及率が高くなったように思いますが、実際はどうなんでしょうか?
やはり1980年代からブレザーへの転向が始まったようで、きっかけは変形学生服に対応するためであったようです(変形学生服については私も以前noteにふざけた記事を書いています)。
菅公学生服株式会社のHPを見ると、全国の高校1~3年生の男女1,099人を対象に、着用している制服のタイプと、その好感度などをインターネットで調査した2021年の結果があります。
男子制服の約40%が詰襟で、次いでブレザーが約37%です。
女子制服はブレザーが約56%, セーラー服は約12%とブレザーが半分以上を占めています。
また、私服制の学校に通う学生も男女とも20%程度いるということになります。
セーラー服は明らかに少なくなっているような気がしますが、詰襟は40%も残っていたと考えるべきか、あるいはブレザーが拮抗してきたと考えるべきか…?
そんな中、自分の高校の制服が好きかどうかというアンケートでは男子の半数以上、女子の7割程度が気に入っているということでした。
ただ、男女とも5%前後がとても嫌いと回答、やや嫌いも含めると15%程度が制服について不満を持っていることになります。


民間調査を平均すると国内のLGBTQの対象とされる方の割合は、全人口の約5~8%程度らしいので、この不満に思っている割合とある程度相関するのかな…とも予想されます。
また、同じく2021年の菅公学生服株式会社の調査(全国の小中高校教員1,800人を対象にしたインターネットリサーチ)によるとLGBTQの学生がいると回答した割合は、小学校で10.9%、中学校32.0%、高校で31.1%です。
教員が把握している割合としても、これは無視することはできない数字だといえます。
この課題に対する学校側のさらなる配慮策として、「女子のスラックス制服の採用」が約50%と最も多く、「すべてのアイテムを男女関係なく自由に選択させる」36%、「男女共通デザインのブレザー制服の採用」35%となっています。
女子学生のスラックス選択可能率は44.4%
この事業は2021年6月21日~9月5日まで、各都道府県立の全日制高等学校3205校で集計したそうです。
主な条件としては、女子制服としてスラックスが採用されていて、届出などの提出が不要であり、スラックスを選択すること=男子生徒の制服を着用するという意味合いで許可しているケースは除外し、本当に自由に選べる環境にある高校のみを採用しています。
その結果、女子制服でスラックスを選ぶことができる高校は44.4%であることが分かりました。

この図を見ると長野県と滋賀県、神奈川県は80%以上の採用率になっています。一方、青森県、愛媛県、岩手県は10%以下だそうです。
また、長野県は、制服さえも設定していない高校が多いそうで、約50%が私服校ということです。それ以外では宮城県が26.0%、他は0%~10%です。
長野県のこの状況が何によるものなのかはわかりませんが、ほとんどの高校が制服を設けていること、さらに、制服の選択における許容範囲は地域差があるものの、全国では半分弱の高校が女子学生にスラックス着用の選択肢を認めていることが分かりました。
当初はスラックスの着用を認めたものの、人目が気になって普及しなかったようですが、私の住む地域でも女子学生がスラックスもスカートも自由に履いて登校する姿が見られ、そのような風潮がだいぶ緩和した可能性があります。
少しずつではありますが、多様性が尊重される世の中にはなっているといえるかもしれませんね。
男子学生のスカート選択については発展途上
一方、男子学生のスカート着用の選択可能性についてはどうでしょうか?
文面上、希望を受け入れている学校は多くあるのではないかと思います。
また、実際に学生からの要望もあるのかもしれませんが、性的少数者団体から「カミングアウトの強制につながる」「はきたくてもはけない」との意見があり、例えば男子学生にも履きやすいスカート状制服の商品化などは積極的には行われていないようです。
でも、こんな記事を見つけました。
スカートを履いて学校生活を送るある学生によって、心の変化があった学生も多かったようです。
やってみたら、できた。という経験が少しでも増えるといいなと思いました。
スカートを履きこなすイカした野郎ども その名もスカーメン
それに、こんなにカッコよくスカートを履きこなす男性(スカーメンというらしいです)もいます。
日本スカート野郎協会という協会のようで、Twitterでその存在を見つけてしまいました。
最近はyoutubeもあるようで、プリーツスカートを華麗に履きこなす姿を見ると、まるで袴のようで、女性には出せない凛とした魅力を感じます。