こんにちは! 理系スタイリストのNAGです。
ファッションの正解は人それぞれ。
でもそれは科学(客観的データ)×心理(個人的嗜好性)で説明できます。
是非、私と一緒に、「あなたが本当に着ていて自信の持てるコーディネート」を探してみませんか?
詳細はこちらの診断メニューをご覧ください。
またお申込みやご質問はこちらのお問い合わせからどうぞ。
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おそらくどのスタイリストも、お客様に喜んでほしいと思っています。
しかし、お客様の情報が少なければ少ないほど、ご提案できることが限られてしまいます。
以前noteに美容院の記事を書いたことがあるのですが、もし理想のスタイルがあるならば、あるいは今のスタイルになんとなく物足りなさを感じているのであれば、たとえ言語化できていなくても、ぼんやりしたイメージでも、何かしらの情報をスタイリストに伝えることでよりよい診断、スタイリングにつながります。
今回はスタイリングを受ける側が、スタイリストを十分に活用しつくすためのコツをご説明します。
もしパーソナルスタイルについて、診断を受けてみようかなと思っている方は是非参考にしてください。
診断は単なるグループ分けではなく、パーソナルスタイリングの羅針盤
雑誌などで簡単な質問にYes, Noなどと進んでいくと、〇〇タイプです。とタイプ分けしてくれるような企画ページがたまにあります。
遊びでやってみると面白いもので、「わー!〇〇タイプになった!△△の芸能人と一緒のタイプか…!」とか….。
ファッションにおける診断結果が〇〇タイプになったとして、その〇〇タイプの典型例を参考にすればもちろんある程度自分のおしゃれの方向性は決められますが、以前の記事にも記載したように、同じ〇〇タイプであっても、その振れ幅は本当に人それぞれです。
そこをきちんと知りたい人はスタイリストに診断してもらってアドバイスを受けることが有効だと思います。
FPSSでは、パーソナルスタイリングをする際に、「顔つき(顔パーツ診断)」、「体つき(体型診断)」、「顔の色素(パーソナルカラー)」、「ファッションにおける心の持ちよう(服装心理診断®)」の4つの診断を行います(詳細はこちらをご覧ください)。
これら4つの診断結果も、同様に単なるタイプ分けではなく、人それぞれに振れ幅があることを考えると、まったく同じ特徴を持った人が出現する確率はかなり小さくなることがおわかりでしょう。
スタイリストとしては、説明のために便宜上〇〇タイプと診断しますが、そういう意味で、その結果をもって「へぇ~そうなんだ~」だけで終わってしまうのは実にもったいないと思ってしまいます。
納得感のある診断結果を得て日々のおしゃれに活かす
スタイリストに正確な情報を提供する
まずはなによりお客様の外観的特徴を正確に捉えなくてはなりません。
例えばオンライン診断の場合、お客様自身が撮影した全身・お顔のお写真を頂き、それを用いて各種必要な個所を測定しますが、この作業はとにかく正確さを要するため、ひたすら機械的な作業です。
スタイリストにとっては、頂いた情報がすべてです。
したがって、お客様にはできるだけ注意点に気を付けて写真を撮影いただけると、診断の精度が高まり、とても助かります。
(まっすぐ撮影するのは思っている以上に大変なので、毎回感謝しつつつデータを頂いています)
スタイリストに現状(普段のスタイルやお悩みなど)を伝える
普段の服装、気に入っている服、買ったけれど似合わないと思う服などを写真や文章などでできるだけ詳細に伝えていただくことも非常に有効です。
これによって、お客様の現状を知ることができます。
趣味嗜好、チャームポイント、診断結果との乖離、課題などがより明確になり、解決法やアドバイスなどを提示しやすくなります。
沢山送ってしまって迷惑だったかな…と思う必要はありません。
むしろ何も情報がないと、お客様が今どのような状況にあるのかが分からないため「診断結果からするとおそらくこのスタイルがお似合いになりそうではある」というところまでの浅い情報しか提案することができません。
しかし、今どのような状況にあるのかが分かっていれば、「似合うテイストは十分に把握できていそうなので、それをお伝えするとともに、もう一歩踏み込んだアイテムをご紹介してみよう」といったより詳細な提案が可能となります。
スタイリストに目標(なりたい(なりたくない)イメージなど)を伝える
似合うテイストと、ご自身が好きなテイストが異なっている場合があります。
それは至極自然なことなのですが、お聞きしていないと残念ながら提案することができません。
結果として、どうしても似合うテイストや普段のテイストに近いスタイルの提案に終始してしまうことになります。
また、情報が少ないことで、似合うテイストにおいてさえ、典型的な(無難な)一般論でしかアドバイスすることが難しくなってしまいます。
ご自身がこの診断を受けることで最終的にどのようなことを望んでいるのか、スタイリストにはその目標値を伝えることが最も重要です。
好きなテイストあるいは嫌いなテイスト、なりたいイメージを具体的にお聞きできていれば、お客様が好きなテイストで、かつお似合いになるテイストのご提案が可能になります。
例えば、私の経験からは、『「大豆田とわ子と三人の元夫」のドラマで松たか子さんが演じた「大豆田とわ子」のファッションが好きで、あんな感じにしたい』と言ってくださったことで、お客様が求めているファッションの方向性の理解が深まるとともに、提案できそうなお洋服がぐっと具体化できました。
また、例えば、「日傘のようなフリルや花柄が嫌い」とか、「びったりした服が嫌い」というネガティブなイメージでも、「〇〇というブランドが~~という理由で好き」などの情報もお客様のストーリーを知るのにとても助かります。
お客様がぼんやりと頭の中でイメージしていることを言葉や写真などでできるだけ多く伝えていただけるほど、私たちの理解とアドバイスの精度が高まります。
単なる診断だけなら、雑誌でもできます。
しかしスタイリストに依頼するのであれば、診断だけで終わらせずに、自分の求める情報をスタイリストからできるだけ沢山引き出しましょう。
スタイリストに伝えることは自分の考えを整理することにつながります
私たちはスタイリングのアドバイスをする際、「伝える力」よりも「聴く力」を磨くように教わりました。
オンラインの診断ではまず事前にアンケート用紙をお送りしています。面倒かもしれませんが、まずはこれがスタイリストにとってはお客様を知るための貴重な情報となりますので、沢山書いてください。

これをもとに診断結果と照らし合わせながら、ある程度仮説と方針を立てたうえでZOOMで面談させていただき、より詳しくお話をお聞きします。
実際にお会いしして、仮説と方針の確認または軌道修正もしながら、お客様との相互理解を深め、ご提案内容を最終的にブラッシュアップした上で、報告書にまとめます。
面談の前に報告書はすでに9割完成していますが、面談後にお客様の表情なども思い出しながら、情報を修正、追加し、ブラッシュアップしていく作業はとても楽しく、やりがいがあります。

たぶんパーソナルスタイリストという仕事は、お客様自身の声を聴くことで、おしゃれに対してお客様自身が持っている答えを、お客様自身の中から引き出すお手伝いをすることなのではないかなと考えています。