こんにちは! 理系スタイリストのNAGです。
ファッションの正解は人それぞれ。
でもそれは科学(客観的データ)×心理(個人的嗜好性)で説明できます。
是非、私と一緒に、「あなたが本当に着ていて自信の持てるコーディネート」を探してみませんか?
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FPSSでは女性らしい外観と男性らしい(女性の場合は中性的とでも表現しておきましょうか)外観についてそれぞれ「Feminine(フェミニン)」「Masculine(マスキュリン)」という言葉を使って表現します。

例えば、ファッションにおいて「Feminine」「Masculine」というと、どのようなイメージが頭に浮かびますか?
また、自分の顔立ちが「Masculine」タイプで、「Feminine」からは程遠い人が、「Feminine」な恰好が全然似合わない….とか、もともとかなり「Feminine」なタイプが、逆に「Feminine」な恰好しか似合わない..とか思い込んでいる場合は、大抵、典型的なイメージを基軸にして考えているのだと思います。
しかし私は最近、「Feminine」も「Masculine」も、それぞれの現状を基軸にして相対的に考えるべきなのではないかと思うようになっています。
今回はこの想いを言語化と視覚化してみようと思います。
「Feminine」「Masculine」のステレオタイプイメージを基軸にしない


一般的な「Feminine」、「Masculine」のイメージはこんな感じかもしれません。
これをそれぞれ真逆のタイプの方に、丸ごと導入するのはなかなか難しいかもしれません。
また、まさにド真ん中のタイプの方が、そのスタイルを気に入っているかというと、必ずしもそうでもない場合があります。
冒頭で記載したように、無いものねだりというか、自分とは掛け離れたスペックを思い浮かべては「あんな感じになりたいけれど、到底私には無理だな…」と思ってしまうパターンがよくあります。
私も実際にそう思っていました。「私は見た目が男っぽいので、女らしいスタイルに憧れるけれど、絶対に似合うわけがないから無理。」
その時の女らしい服装というときにイメージするのは、このド真ん中「Feminine」…。
まあ、よく考えたら、当たり前なのです。そこは潔く認めよう…(自戒を込めて)。
しかも、もっとよく考えると、別にそこまでのド真ん中にどうしても合わせたいというでもないのです。
なんとなく「Feminine」のイメージを勝手に作って、勝手に恐縮して、距離を置いているだけなのでした。
まるで、「私登山なんかしたことないし、そんなムリムリ…」とエベレスト登頂をイメージしながら考えているようなものですよね…。
そういう人は標高300m級の山から、いやもっとハードルを下げよう、近所の丘陵公園の遊歩道をトレッキングするところぐらいから始めるべきでしょう。
しかし、それさえ、するかしないかで、経験値は大きく違ってきます。

最初の一歩はたとえ小さくても大きな変化となる
これまで遊歩道を歩いたことさえなかった人が初めてトレッキングを経験すると、それはものすごい成功体験になります。
現状が理想とするところから離れていればいるほど、最初の一歩が与える影響は大きいと思います。
だからこそ、無理せずに近所の丘陵公園から始めるべきなのです。
しかし、すでにエベレスト以外の山はすべて制覇している人にとっては、もうエベレストを制覇するぐらいのことをやってのけないと、自他ともに納得いかなくなっています。
そういう人は極め尽くせば良いと思います。

・・・なんでいつのまにか登山の話になってしまったのでしょうか。
とにかくすでに「Feminine」レベルの高い方がさらなる「Feminine」を目指すのは、かなり色々頑張らないと実感も得にくいのですが、もし「Masculine」を目指すのであれば、いつものアイテムのディティールをちょっと変えるだけで、かなりの変化を実感できます。
グラフに表すと一目瞭然
この理論をグラフで示すと、下のグラフのような一次関数モデルが描けます。
FPSSでは、「Masculine」、「Feminine」のレベルを10段階ずつに分類していますので、縦軸としてMasculine10からFeminine10までを設定しました。
そして、横軸を「理想に近づくためのファッション行動の実践」とし、一番左が現状の状態(何も行動を起こしていない状態)、一番右が理想の状態としました。
このグラフはそれぞれ紺色が現状Masculine10、緑色が現状 N(ニュートラル:詳細はこの記事を見てね)、ピンク色が現状Feminine7とし、いずれもFeminine10を理想値として右に向かって上がっていくものになっています。

これを見ると、紺色のグラフの傾きがもっとも大きく、Masculine10(M10)の方が現状の状態からF10を見上げたら、かなり上の方にあり、これはかなり手強い登山になりそうだと思ってしまうでしょう。
しかし、傾きが非常に大きいからこそ、ちょっと進むだけで大きく登れます。
一方、ピンク色のFeminine7(F7)の方が、Masculine10(M10)の方と同じ高さ分を登るには、Masculine10(M10)の方よりも傾斜は緩やかで登るのは楽かもしれませんが、代わりに長い道のりがかかります。
現状と理想とのギャップが大きければ大きいほど、最初の一歩を踏み出すまでにエネルギーが必要かもしれませんが、少しの前進が大きな変化を生み出します。
つまり、この場合の前進というのは「理想に近づくためのファッション行動の実践」なので、いつものスタイルに「Feminine」要素を少し加えてみるだけで、「Feminine」のイメージに大きく近づくことができるのです。
そこに気づけると オシャレは本当に人それぞれの塩梅があることがわかります。
また、自分なりに「そこそこOK」と思える小さな成功体験を積み重ねることで、次第に挑戦する範囲が増えていくのではないかと思います。